北斎VS北斎展、会期は11月25日(日)までです。2018年10月25日

こんにちは、学芸員のNです。

季節は秋、錦秋の秋です。

気温が日に日に下がり、北斎館周辺の木々も少しずつ赤く染まり始めました。

 

さて、私の実家は農家なので、過日稲刈りを行ないました。

その作業中、ふと「冨嶽三十六景に稲刈りの様子は描かれていないのかな?」と思い、見直してみることにしました。

 

結果、残念ながら稲刈りは描かれていませんでしたが「武州千住」の作品には、背景に緑豊かな水田を眺めることができます。

また、「相州仲原」では稲作の天敵、雀を追い払うための雀おどし(鳴子)が描かれています。

残念ながら両作は「北斎VS北斎」展で展示していませんが、「季節を眺める」のも絵画鑑賞の一つの見方といえるでしょう。

その観点で「冨嶽三十六景」を見ると、代表的な「凱風快晴」は凱風=南から吹く風、の文字通り夏の富士山を描いた作品ですし、「礫川雪ノ旦」は辺り一帯に雪が降り積もる、冬を描いた作品になります。

「冨嶽三十六景」より「凱風快晴」

 

『富嶽百景』の「木枯の不二」には「相州仲原」同様に強風に流される雀おどしが描かれ、秋の肌寒さが作品から伝わってきます。

 

そんな「冨嶽三十六景」『富嶽百景』の展示も、残り約一カ月となりました。

まだご覧になっていない方は、小布施来訪の際に、ぜひ北斎館にお立ち寄りください。

 

(追伸)

前回ご紹介しましたツマグロヒョウモンのサナギですが、一週間後に羽化して飛び立っていきました。

相棒を失ったせいか、隣の北斎さんがちょっと寂しそうでした。

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