学芸員のつぶやき「白拍子」2018年9月26日
皆さんこんにちは。学芸員のKです。
秋分も過ぎ秋を感じる頃となりました。
小布施には今が旬の栗スイーツがたくさんあり、食いしん坊の私にはたまらない季節です。
さて、今回ご紹介するのはこちらの作品です。
「白拍子」 絹本着色 北斎戴斗改為一筆
題名の「白拍子」とは、平安時代末期から鎌倉時代にかけて行われた歌舞を行う遊女のことです。
直垂(ひたたれ)・立烏帽子(たてえぼし)に白鞘巻(しろさやまき)の刀を差した、いわゆる男装をした遊女が歌いながら舞いました。
歴史文学の世界では、静御前(源義経の妻)が有名ですね。
本図でも太刀を腰にさし扇を用いて舞う、優雅な白拍子の姿が描かれています。
直垂や扇の紋様などが繊細に描かれており、表情からはどこか色気を感じられます。
北斎の為一年代(60代~70代前半)の秀作美人画といえる作品です。
11月25日まで展示していますので、お見逃しなく!!
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