物語に読者を引き込む感情表現とは? 企画展「北斎と感情」開催 | 信州小布施 北斎館

物語に読者を引き込む感情表現とは? 企画展「北斎と感情」開催2024年4月12日

 4月に入り、新たな環境でスタートを迎えた方も多いのではないでしょうか? 期待に胸を膨らませたり、不安な気持ちがよぎったり……様々な感情が揺れ動く季節でもあります。
 北斎館で明日から始まる企画展「北斎と感情」では、そうした様々な感情に焦点を当てた作品をご紹介しています。40代半ば頃から読本挿絵の分野で活躍した北斎。登場人物の感情を豊かな表現力によって描くことで、読者を物語の世界にいざないます。


 たとえば、こちらの『潮来絶句集』は、読本での活躍よりも少し前、北斎が40代前半の頃の版本です。遊女の心情を切々とうたう狂歌に合わせ、北斎が繊細なタッチで美人画を描いています。

『潮来絶句集』


 この絵の中で描かれているのは、別れの場面。左側には階段を下りていく男性が描かれています。画面の右側で、さめざめと泣いているのは遊女です。別れを惜しむ遊女の感情が伝わってくるような作品です。

 この他にも、今回の企画展では、泣いたり驚いたり喜んだり、登場人物の様々な感情表現を描いた作品をご紹介します。北斎の挿絵とともに、江戸時代の人々を魅了した様々な物語をぜひ味わっていただければと思います。

 あわせて、学芸員によるギャラリートークを4月20日(土)、5月4日(土)、6月1日(土)各日14時〜開催します。こちらもぜひご参加ください。




北斎と感情
▼会期:2024年4月6日(土)〜2024年6月9日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:会期中無休
(※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。)

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