大英博物館では北斎が大人気!? 北斎館事務局長の英国訪問記(後編) | 信州小布施 北斎館

大英博物館では北斎が大人気!? 北斎館事務局長の英国訪問記(後編)2024年3月8日

2026年に50周年を迎える北斎館では、北斎を海外の人たちに知ってもらう機会をつくるべく、今年7月にイギリス・ノリッジでの展示を企画しています。今回は、その準備のために昨年秋にイギリスを訪問した北斎館事務局長・塩澤耕平さんへのインタビューの後編をお届けします。


―今回のイギリス滞在中には、大英博物館も訪問されたと聞きました。そこでは、どんなことをされたんですか?
塩澤:大英博物館では、日本美術を担当する学芸員や研究者たちと一緒に、北斎作品についてのワークショップを行いました。北斎の絵手本をもとに、その読み解きをしました。


―実際に大英博物館のスタッフたちと交流してみてどうでしたか?
塩澤:とてもフレンドリーで、北斎に関心を持ってくれているのが伝わってきました。大英博物館は北斎作品の人気がとても高く、北斎館の所蔵品との重複が多くないので、当館と連携できることも多いのではと感じました。
あと、驚いたのは、ミュージアムショップに置かれた北斎グッズの多さです。販売されている商品の約2割以上が、北斎関連のグッズだったんです。それ以外にも、浮世絵関連の雑貨が豊富にスペースを取って、販売されていました。


―ということは、日本関連の展示が行われていた時期だったんですか?
塩澤:それが、日本には関連のないミャンマーについての企画展で……(笑)。その後、ロンドンの一般の書店にも立ち寄ったのですが、そこにも北斎関連の絵本、ジグゾーパズルやノートなどの雑貨が売られていました。それらのほぼ全てが冨嶽三十六景の「神奈川沖浪裏」だったので、改めてイギリスでの人気の高さを実感しましたね。

海外では「the Grate Wave」という名で知られる「神奈川沖浪裏」


―北斎の他の作品をもっと知る機会があれば、さらに人気が出るかもしれませんね。
塩澤:まさにそうだと思います。これだけ「神奈川沖浪裏」によって北斎が知られているので、北斎の晩年の他の作品たちを受け入れてもらうための素地が整っていると感じています。北斎館としても、世界の人たちに北斎の作品の魅力を知ってもらう機会を積極的につくっていきたいと思います。


―北斎作品にはまだまだ様々な可能性がありそうですね。お話を聞かせていただき、ありがとうございました!


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カテゴリー:スペシャルインタビュー

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