勝負の瞬間を描いた 迫力ある北斎作品2024年1月26日

手に汗を握るスポーツの試合、進路を決める受験……「勝負」といえば、皆さんはどんなことを思い浮かべますか？
　北斎館では、1月20日から企画展「いざ、勝負！」が始まります。この企画展では、「勝負」をテーマに描かれた北斎作品の数々をご覧いただくことができます。


中には、武将たちによる歴史的な一戦を描いたものもあります。こちらは、川中島の戦いでの上杉謙信と武田信玄の一騎討ちを描いた作品です。馬上の謙信が振り下ろした刀を、とっさに軍配で受け止める信玄。命と命をかけた気迫あふれる勝負の一瞬を描いています。

『絵本武蔵鐙』

この川中島の戦いは、戦国時代に北信濃の覇権をめぐり、甲斐の信玄と越後の謙信が数回に渡って対戦したという有名な戦い。特に、両者の一騎討ちなどが行われた４度目の戦いは、千曲川と犀川にはさまれた現在の長野市川中島町一帯で行われました。現在は川中島古戦場史跡公園として整備され、信玄と謙信の一騎討ちを再現した銅像が建てられるなど、激戦の様子を伝える場となっています。

今回の企画展では、他にも不気味な妖怪と人間の対決、動物たちの知恵比べ、大自然の脅威との戦い、物価高への必死の抵抗……くだらなさそうな喧嘩から真剣な取っ組み合いまで、多様な角度から作品をご紹介します。一枚の浮世絵の中で繰り広げられる様々な勝負の一瞬をぜひお楽しみください。



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