35歳の北斎が描いた作品とは・・・? | 信州小布施 北斎館

35歳の北斎が描いた作品とは・・・?2023年10月27日

 太刀と脇差しを身につけた少年が、キジに向かって差し出しているのは、きび団子‥‥‥。このヒントだけで、何の物語にまつわる作品か、もうお気づきの方も多いのではないでしょうか? 

桃太郎と雉


 『桃太郎』の一場面を描いたこの作品には、「宗理」という署名が入っています。宗理は、35歳以降の約4年間、葛飾北斎が使っていた画号です。そこから10年ほどの間に、北斎は、瓜実顔で楚々とした美人に代表されるような独自の宗理様式を完成させました。
 ここで描かれた桃太郎も、少年らしいあどけなさを残した表情をしていて、どこか優しげな雰囲気が漂っています。

「諸芸三十六のつゝき 笛」


 こちらも同じく、北斎が宗理様式の時代に描いた作品です。梅の咲く垣のそばで横笛を吹く青年。そこに笛の奏者を確かめるために、侍女が行灯を持ってやって来ました。ここに登場する男女は、どちらも宗理様式らしい、柔らかなタッチで描かれています。

 北斎館で開催中の企画展「知られざる至極の木版画 摺物」では、北斎の宗理様式時代の作品が多く展示されています。よく知られている北斎のイメージとは、またひと味違う一面をご覧いただけるかと思います。ぜひお楽しみください。


知られざる至極の木版画 摺物
▼会期:2023年9月2日(土)〜2023年11月12日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:なし
(※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。)

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