北斎の描く、 神秘的な海の世界へ | 信州小布施 北斎館

北斎の描く、 神秘的な海の世界へ2023年6月23日

 北斎館では、6月17日(土)より新しい企画展「北斎“水族”館へようこそ!」がスタートしました。
江戸時代には「魚の文化」が大いに発展したといわれ、日本橋などの魚河岸を通して魚の流通が盛んになりました。新鮮な魚が手に入るようになると、寿司や天ぷらなどの食文化も花開きました。魚や海がより身近な存在になると、北斎や広重、国芳などの江戸を代表する浮世絵師たちも、魚や海をテーマにした作品を次々と発表しました。

北斎も『北斎画譜』という本に、鯨漁の様子を描いています。江戸時代、鯨の油は行灯の明かりに欠かせない燃料でした。その肉は食用、骨やヒゲは工芸品に利用され、捨てるところがなかったといわれています。当時の人々にとって、鯨はいまよりも身近な海の生き物だったに違いありません。

北斎画譜「鯨漁」


 北斎が手がけた絵手本やデザイン集にも、魚などの海の生き物をモチーフにした作品が数多く見られます。『三体(さんてい)画譜』という絵手本集にも、エイやタコなどの魚介類を描いた作品があります。細かく描き込まれた魚の鱗や模様、複雑な形や質感は、絵の練習に最適のモチーフだったのかもしれません。絵の練習のためだけでなく、図鑑のように見ているだけでも楽しい本になっています。

『三体画譜』


 タイやメバル、カレイにエイ、サヨリ、カツオ、イカ、タコ、アワビ……今回の企画展では、まるで水族館を見ているような作品たちを一挙公開します。北斎の描く神秘的な海の世界へ、さあ参りましょう!


北斎″水族”館へようこそ!
▼会期:2023年6月17日(土)~2023年8月27日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:なし
(※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。)


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