北斎が描く摩訶不思議な世界へ! | 信州小布施 北斎館

北斎が描く摩訶不思議な世界へ!2023年1月27日

 皆さんは、妖怪や幽霊を信じますか?
科学や医療が発展していなかった江戸時代の人々にとっては、人間の理解を超えた現象は、現代よりさらに「摩訶不思議」に感じられたに違いありません。

北斎もこの摩訶不思議な世界に興味をもち、様々な作品の中で、妖怪や幽霊などが登場する怪しげな世界を描きました。

江戸時代後期に刊行された『北越奇談』は越後(現代の新潟県)の伝承や怪異現象をまとめた随筆書ですが、この挿絵の大半を北斎が描いています。人を飲み込むほど大きな蝦蟇蛙や海の上を漂う幽霊船、夜な夜な人里に現れる山男など、現地の人が実際に見たり体験したりしたという話が多く収められています。

『北越奇談』より「編者崑崙新潟にて龍巻にあう」


 この『北越奇談』には、著者である橘崑崙が新潟で竜巻にあった場面も描かれています。ある年の秋、崑崙が小舟に乗って新潟の港へ向かっていると、雲が渦を巻きながら竜巻が近づいてきました。
この挿絵は、竜蛇は白刃を恐れるという言い伝えを思い出した崑崙が、舳先に座って、刀を空に向けている場面です。当時の人々は、突然襲いかかってくる竜巻のような自然現象は、龍の仕業だと考えていたことがわかります。
 明日から北斎館で開催する企画展「あなたは信じる? 摩訶不思議」では、北斎が描いた妖怪や幽霊、地方に伝わる怪談、奇談など摩訶不思議な世界にスポットを当てた作品を展示します。北斎の描く怪しげな世界を、ぜひ覗いてみてください。


あなたは信じる?摩訶不思議
▼会期:2023年1月21日(土)~2023年3月26日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:なし
(※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。)


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