現代にも通じる 江戸時代の旅ブーム2021年4月30日
うららかな春の陽気に誘われて、ふらりと旅に出たくなる。江戸時代の人たちも同じような思いをもっていたのかもしれない。
江戸に生まれた北斎は、日本各地を旅しながら、旅先で目にした風景を描き留めていたという。その中でも北斎が心惹かれたのは、富士山。富士の雄大な姿や、富士を背景に街道を歩く旅人の姿、峠の宿場町の様子などを描いた。その代表作が世界的にも有名な「冨嶽三十六景」というシリーズだ。
「冨嶽三十六景 東海道程ヶ谷」は、見事な松並木とその間から見える富士山を描いた作品だ。
その前面には、籠を下ろして草履のひもを結び直している人や富士を仰ぎ眺めながら馬をひく人など、街道を行き交う旅人の様子が生き生きと描かれている。
「冨嶽三十六景 相州江の嶌」では、現在でも人気の観光地である江ノ島を描いている。
干潮になり現れた砂州を人々が歩いて渡っている。萌え出る若葉が美しく、春のほのぼのとした空気が伝わってくる作品だ。
旅がブームになった江戸時代。その背景もあり、人々はなかなか訪れることができない遠方の名所を描いた北斎の絵を見ながら、旅への憧れを募らせていたに違いない。
そんな当時の人々の思いも想像しながら、開催中の企画展「てくてく ふらり のんびり 旅する浮世絵」で北斎の旅に関する作品を巡ってみてはいかがだろうか。
※こちらのコンテンツは、メールマガジンの内容を再編集してお届けしております。
江戸に生まれた北斎は、日本各地を旅しながら、旅先で目にした風景を描き留めていたという。その中でも北斎が心惹かれたのは、富士山。富士の雄大な姿や、富士を背景に街道を歩く旅人の姿、峠の宿場町の様子などを描いた。その代表作が世界的にも有名な「冨嶽三十六景」というシリーズだ。
冨嶽三十六景 東海道程ヶ谷
「冨嶽三十六景 東海道程ヶ谷」は、見事な松並木とその間から見える富士山を描いた作品だ。
その前面には、籠を下ろして草履のひもを結び直している人や富士を仰ぎ眺めながら馬をひく人など、街道を行き交う旅人の様子が生き生きと描かれている。
冨嶽三十六景 相州江の嶌
「冨嶽三十六景 相州江の嶌」では、現在でも人気の観光地である江ノ島を描いている。
干潮になり現れた砂州を人々が歩いて渡っている。萌え出る若葉が美しく、春のほのぼのとした空気が伝わってくる作品だ。
旅がブームになった江戸時代。その背景もあり、人々はなかなか訪れることができない遠方の名所を描いた北斎の絵を見ながら、旅への憧れを募らせていたに違いない。
そんな当時の人々の思いも想像しながら、開催中の企画展「てくてく ふらり のんびり 旅する浮世絵」で北斎の旅に関する作品を巡ってみてはいかがだろうか。
「てくてく、ふらり、のんびり 旅する浮世絵」
▼会期:2021年4月3日(土)~6月13日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円
▼休館日:なし
▼会期:2021年4月3日(土)~6月13日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円
▼休館日:なし
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