北斎が描いた天井絵の謎に迫る 長年の研究の集大成を1冊に | 小布施 北斎館

北斎が描いた天井絵の謎に迫る 長年の研究の集大成を1冊に2026年7月24日

 なぜ北斎は信州・小布施を訪れ、祭屋台に二面ずつ天井絵を描いたのか。

 このたび、北斎が残した天井絵の謎をめぐる17年以上の研究成果を1冊の本になりました。


 今年50周年を迎える北斎館は、開館当時から北斎研究を重要な柱の一つと考えてきました。北斎館が30周年を迎えた2007年には、北斎研究所を設立。北斎研究所では地元の研究者や北斎館の学芸員が研究員として活動し、ほぼ毎年研究紀要を発行したり、研究発表会を行ったりしてきました。しかし、2024年の第16巻の研究紀要の発行をもって、研究所はいったん役割を終え、解散することになりました。

 このたび、研究員として「北斎の天井絵」をテーマに長年研究を続けてきた竹内隆さんが、その研究成果をまとめた書籍『北斎が描いた天井絵の謎 ― 浪図に描かれた富士 ―』を出版しました。
 小布施町出身の竹内さんは、社会科教員として勤務するかたわら郷土史の編纂に携わっていました。そのご縁から、北斎研究所発足当時から研究員に抜擢され、北斎館副館長もつとめられました。


 北斎館に展示されている二基の祭屋台。北斎はそこに二面ずつ天井絵を描きました。どのようなルートで北斎は小布施にやってきたのか、なぜ海のない信州・小布施で「浪図」を描いたのか、なぜ二面ずつ天井絵を描いたのか……天井絵にまつわる様々な謎に、地元の地理と歴史に精通しているからこその緻密な分析と、大胆な発想や独自の解釈を織り交ぜて迫っています。

 「市井の人として生き、生涯妥協せずに絵を描き続けたところに、北斎の人間としての魅力を感じる」という竹内さん。地域に根ざしながら、北斎の天井絵の研究に取り組まれてきた竹内さんの生き方とも重なるように感じます。

 北斎作品はもちろんのこと、地域の歴史や信仰に関心がある方にも楽しんでいただければ幸いです。ぜひご覧ください。


北斎が描いた天井絵の謎に迫る 長年の研究の集大成を1冊に
書籍「北斎が描いた天井絵の謎
ー浪図に描かれた富士ー」


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