知られざる秀逸コレクション 足立区立博物館所蔵 浮世絵名品展 | 信州小布施 北斎館

知られざる秀逸コレクション 足立区立博物館所蔵 浮世絵名品展2025年5月31日

 北斎館では、5月24日(土)より特別展「知られざる秀逸コレクション 東京・足立区立郷土博物館所蔵浮世絵名品展」を開催しています。1986年の開館以来、足立区ゆかりの歴史・美術資料の発掘と収集に尽力してきた足立区立郷土博物館には、1000点を超える浮世絵のコレクションが収蔵されています。

 そのコレクションの魅力の一つは、作品の多彩さです。初期浮世絵から昭和・明治時代まで、時代や流派も様々な作品で構成されています。
 北斎館では、約1ヶ月ごとに全作品を入れ替えながら4期にわたって、その充実したコレクションをご紹介します。5月24日(土)からは第1期「初期から歌麿まで」が始まります。

 奥村政信「鐘馗」は、本展の展示作品の中で最も早い時期の作品です。作者の奥村政信は、浮世絵の開祖・菱川師宣に私淑して絵を学んだと考えられている、初期の浮世絵を代表する絵師の一人です。

奥村政信「鐘馗」


 唐の時代、病に苦しむ玄宗皇帝の夢の中に現れ、鬼を退治し、皇帝の病を治したという伝説のある鐘馗。初期の浮世絵らしく、迫力あるタッチで描かれた力強い作品です。

 さらに、喜多川歌麿による大判三枚続の作品も見ごたえがあります。船遊びをする人物たちの描写や遠景の光の表現など、さすがは歌麿とうなりたくなる画力を感じる作品です。

喜多川歌麿「隅田川舟遊夜景」


 こぼれ話として、この作品の右下に赤い印が押されているのにお気づきでしょうか? これは、パリの宝飾作家であったアンリ・ヴェヴェールの旧蔵印です。このような作品の背景に想いをはせながら、鑑賞してみるのもいいかもしれません。


「知られざる秀逸コレクション 東京・足立区立郷土博物館所蔵浮世絵名品展」
第一期 初期から歌麿まで

▼会期:2025年5月24日(土)~2025年6月22日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,500円、大学生 高校生700円、小中学生500円、小学生未満 無料
▼休館日:会期中無休
※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。

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