北斎の絵手本は、どう使われた? ユーモアあふれる略画の世界2025年5月16日
開催中の企画展「略画―はずむ筆、おどる線―」では、本館所蔵の作品の中から略画で描かれた人物や動植物などをご紹介しています。
略画は、対象を小さく簡潔に描くため、1ページに複数の画題を描くことができます。その特徴が絵手本に適していたのでしょう。北斎は、50歳を過ぎた頃から絵手本の制作に力を注ぎ、その中でしばしば略画を用いています。
『画本早引』は、いろは順に様々なモチーフを紹介した絵手本です。それぞれの見開きページに、30点から40点ほどのモチーフが略画で描かれています。
そして、この北斎の絵手本を参考にしたと思われる版本があります。北斎の弟子にあたる葛飾戴斗による『画本柳樽』です。川柳の句と絵を織り交ぜて描かれたこの版本の中に、北斎の略画絵手本の影響を見ることができます。ぜひ、二つのページをよく見比べてみてください。
この2つの版本には、同じモチーフが登場していることにお気づきになられたでしょうか? 北斎が「魔界」という言葉に添えて描いた一つ目のお化けが、葛飾戴斗の『画本柳樽』にもそっくりの姿で描かれています。 どこかユーモラスで愛嬌のあるお化けの姿は、現代の漫画やイラストなどにも影響を与えているような気さえします。
企画展「略画 ―はずむ筆、おどる線―」は、5月18日(日)までの開催となります。ぜひご覧ください。
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略画は、対象を小さく簡潔に描くため、1ページに複数の画題を描くことができます。その特徴が絵手本に適していたのでしょう。北斎は、50歳を過ぎた頃から絵手本の制作に力を注ぎ、その中でしばしば略画を用いています。
『画本早引』は、いろは順に様々なモチーフを紹介した絵手本です。それぞれの見開きページに、30点から40点ほどのモチーフが略画で描かれています。

『画本早引』より
そして、この北斎の絵手本を参考にしたと思われる版本があります。北斎の弟子にあたる葛飾戴斗による『画本柳樽』です。川柳の句と絵を織り交ぜて描かれたこの版本の中に、北斎の略画絵手本の影響を見ることができます。ぜひ、二つのページをよく見比べてみてください。

『画本柳樽』より
この2つの版本には、同じモチーフが登場していることにお気づきになられたでしょうか? 北斎が「魔界」という言葉に添えて描いた一つ目のお化けが、葛飾戴斗の『画本柳樽』にもそっくりの姿で描かれています。 どこかユーモラスで愛嬌のあるお化けの姿は、現代の漫画やイラストなどにも影響を与えているような気さえします。
企画展「略画 ―はずむ筆、おどる線―」は、5月18日(日)までの開催となります。ぜひご覧ください。

「略画 ―はずむ筆、おどる線―」
Lively Strokes and Dancing Lines: Hokusai’s Simplified Drawings
▼会期:2025年4月12日(土)~2025年5月18日まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,200円、大学生 高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:会期中無休
※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。
Lively Strokes and Dancing Lines: Hokusai’s Simplified Drawings
▼会期:2025年4月12日(土)~2025年5月18日まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,200円、大学生 高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:会期中無休
※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。
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