北斎が描く、怪力の魅力 | 信州小布施 北斎館

北斎が描く、怪力の魅力2024年11月22日

 獣を組み伏せ、鉄の門を押し破る。古今東西、様々な物語に超人的な能力を持つ人物たちが登場します。江戸時代の読本の世界にも、あっと驚くような怪力の登場人物たちが出てきます。北斎は、様々な読本の挿絵を手掛け、そうした個性豊かな登場人物たちを迫力満点に描き出しました。

 北斎が戯作者の曲亭馬琴とタッグを組んだ読本『椿説弓張月』は大ヒット。主人公・源為朝の怪力ぶりを見事に表現しています。

『椿説弓張月』に描かれた源為朝


 源為朝は流れ着いた島で、島人に自分の弓を引かせています。力いっぱい引いてもびくともしない様子から、為朝がどれほどの強弓の使い手かが伝わってきます。
 作者である馬琴の家に北斎が居候するなど親しい仲だった二人ですが、挿絵についての意見が合わず喧嘩をすることもあったと言います。しかし、次第に一緒に作品を制作しなくなった後も、お互いの実力を認めあっていたようです。10月25日に劇場公開された映画「八犬伝」にも、馬琴と北斎の友情が見どころの一つとして描かれています。



 明日から、北斎館では企画展「怪力の魅力」も始まります。映画と合わせて、物語の中で迫力いっぱいに描かれる人物たちの姿をぜひお楽しみください。


「怪力の魅力」
The Allure of Superhuman Strength

▼会期:2024年11月16日(土)~2025年1月19日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:12月31日(火)
※翌1月1日(水)は時間短縮開館午前10時~午後3時までの営業となります。

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