北斎が描く、秋の草花 | 信州小布施 北斎館

北斎が描く、秋の草花2024年10月11日

 皆さんは、秋といえば、どんな植物を思い浮かべますか? 秋の七草が頭に浮かんだ方もいらっしゃるかもしれません。桔梗、すすき、女郎花(おみなえし)、藤袴、萩、撫子、葛は「秋の七草」と呼ばれ、古くから親しまれてきました。
 北斎も83歳の時にこの秋の七草を作品に残しています。葉や茎を墨で描いた一方、花は紅、黄色、藍を使って色鮮やかに描いているのが特徴的です。

「秋草」


 同じく、北斎が桔梗を描いた作品もあります。葉や茎、花は輪郭線を使わない没骨描写やぼかしの手法を用いて描かれているので、全体的に落ち着いた柔らかな印象を与えます。北斎といえば、「冨嶽三十六景」シリーズに代表されるような力強いタッチのイメージが強いので、少し意外に感じられる方もいるかもしれません。しかし、あえて扇面を縦にして配置した大胆な構図や、練達した巧みな筆づかいなどに北斎らしさを感じることができます。

「桔梗」


 開催中の企画展「北斎の植物図鑑」では、この他にも北斎が描いた様々な植物をご紹介しています。現代の私たちにも親しみのある植物も多く描かれており、そうした植物が北斎の目にどう写っていたのか体感することができます。
 開催期間中には、学芸員によるギャラリートークも予定しています。こちらもあわせて、ぜひご参加ください。


「北斎の植物図鑑」展
Hokusai’s Botanical Atlas
▼会期:2024年9月4日(土)〜2024年11月10日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:会期中無休
(※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。)

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