フランスの芸術都市・ナントのアート事情2024年7月20日
来年夏、ブルターニュ公爵城内のナント歴史博物館において、北斎館の作品の展示をする計画が進んでいます。この企画が実現すれば、今後も北斎を通したフランスとの交流が続いていきそうです。その舞台となるフランス・ナントとは、どんな街なのでしょうか?
今年2月に現地を訪問した北斎館事務局長の塩澤さんに、ナントのアート事情についてお話をうかがいました。
―北斎展を開催する予定のフランス・ナントは、どのような街ですか?
塩澤:パリからは特急列車で約2時間の場所にあって、かつてヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ三角貿易の拠点として繁栄した街です。今回の展示会場となるブルターニュ公爵城に代表されるような歴史ある建造物と、第二次世界大戦後につくられたモダンな建築が共存しています。街中で現代アートが点在しているのも印象的でしたね。
―アートが身近に感じられそうですね!
塩澤:はい。ナントでは、毎年夏にヴォヤージュ・ア・ナントというアートのイベントを行っていて、ヨーロッパ中から100万人を超える人が訪れるそうです。その期間は街中で様々な現代アートを展示するのですが、その作品の一部が常設作品として街の中に残っています。
―今回、北斎展が開催されるのもボヤージュ・ア・ナントの期間中なのですね。
塩澤:そうなんです。あと、ナントにはLU(ルー)というフランスを代表する老舗のビスケットメーカーがあるのですが、ミュシャのような当時の最先端のアートを積極的に取り入れて、会社のイメージを売り出すことに成功しています。北斎館のある小布施町も栗菓子屋さんが洗練されたデザインを取り入れブランドをつくってきた歴史があるので、親和性があると感じました。
―アートが生活の中に根づいているんですね。
塩澤:まさにそうですね。他にもナントは空想科学小説を書いたSF作家のジュール・ヴェルヌの故郷でもあるのですが、その世界観を表現した機械仕掛けのアートが街のシンボルになっています。とても魅力的な街なので、機会があれば、ぜひ訪れてみていただきたいです。
―行ってみたくなりますね! アートが愛される街で、北斎の作品に対してどんな反応があるかも楽しみですね。お話を聞かせていただき、ありがとうございました。
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今年2月に現地を訪問した北斎館事務局長の塩澤さんに、ナントのアート事情についてお話をうかがいました。
現地で打ち合わせにのぞむ塩澤さん(左)
―北斎展を開催する予定のフランス・ナントは、どのような街ですか?
塩澤:パリからは特急列車で約2時間の場所にあって、かつてヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ三角貿易の拠点として繁栄した街です。今回の展示会場となるブルターニュ公爵城に代表されるような歴史ある建造物と、第二次世界大戦後につくられたモダンな建築が共存しています。街中で現代アートが点在しているのも印象的でしたね。
ナントの街中には、現代アート作品が点在
―アートが身近に感じられそうですね!
塩澤:はい。ナントでは、毎年夏にヴォヤージュ・ア・ナントというアートのイベントを行っていて、ヨーロッパ中から100万人を超える人が訪れるそうです。その期間は街中で様々な現代アートを展示するのですが、その作品の一部が常設作品として街の中に残っています。
―今回、北斎展が開催されるのもボヤージュ・ア・ナントの期間中なのですね。
塩澤:そうなんです。あと、ナントにはLU(ルー)というフランスを代表する老舗のビスケットメーカーがあるのですが、ミュシャのような当時の最先端のアートを積極的に取り入れて、会社のイメージを売り出すことに成功しています。北斎館のある小布施町も栗菓子屋さんが洗練されたデザインを取り入れブランドをつくってきた歴史があるので、親和性があると感じました。
ミュシャによるLUのポスター
―アートが生活の中に根づいているんですね。
塩澤:まさにそうですね。他にもナントは空想科学小説を書いたSF作家のジュール・ヴェルヌの故郷でもあるのですが、その世界観を表現した機械仕掛けのアートが街のシンボルになっています。とても魅力的な街なので、機会があれば、ぜひ訪れてみていただきたいです。
―行ってみたくなりますね! アートが愛される街で、北斎の作品に対してどんな反応があるかも楽しみですね。お話を聞かせていただき、ありがとうございました。
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