読本によって結ばれた、絵師と作家の縁とは | 信州小布施 北斎館

読本によって結ばれた、絵師と作家の縁とは2022年4月14日

 突然ですが、皆さん、読書はお好きですか?実は、江戸時代の人々も読書の時間を楽しんでいました。

文化年間初頭、読本が流行し、様々なベストセラー作品が生まれました。その挿絵を数多く手がけたのが北斎です。
そんな北斎と読本を通して深い親交をもった作家・曲亭馬琴と柳亭種彦の二人に注目した企画展「読本が結ぶ縁 ―馬琴と種彦―」が2022年4月2日(土)より、北斎館で始まります。


 馬琴や種彦が執筆した物語に、北斎が挿絵を描き、後世に残るような傑作の数々が生まれました。

 馬琴は北斎とタッグを組み、10点以上の作品を残しています。中でも、伝奇物語『椿説弓張月』は大ヒットし、馬琴と北斎はクリエイターとしての地位を不動のものにしました。お互いの実力を認め合う馬琴と北斎でしたが、挿絵についての意見が合わず、対立することもしばしば。最後には喧嘩別れをしてしまいます。

『椿説弓張月』


 一方、北斎と種彦がタッグを組むのは、文化5(1808)年頃。新人作家だった種彦のデビュー作『近世怪談霜夜星』に、北斎が豪快かつ大胆な絵を描きました。
 種彦が20代だったのに対して、当時の北斎は40代後半。二人は親子ほどの年齢差がありましたが、公私ともに親しく交流していたようです。種彦の日記には「北斎と一日中遊んだ」と書かれているなど、その仲の良さが伺えます。

『近世怪談霜夜星』


 読本によって結ばれた絵師と作家の縁によって、どのような作品が生まれたのでしょうか。ぜひ北斎館にてご覧ください。

「読本が結ぶ縁 ―馬琴と種彦―」
▼会期:2022年4月2日(土)~2022年6月12日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,000円、高校生500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:なし(※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。)

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