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北斎と北斎漫画2019年5月1日

こんにちは、学芸員のNです。
今日から令和元年の始まりです。
昨日、ラジオで「平成最後の日、最期に何を食べる?」というアンケートをやっていました。
1位は「お寿司」ということで、皆喜ばしく令和元年を迎えられたのではないでしょうか。

さて、今回はただ今開催中の「面白すぎる!!北斎漫画の世界Ⅲ」のご紹介をしたいと思います。
『北斎漫画』は「漫画」の文字から現代のマンガ的なものを想像してしまいますが、実際は違います。
『北斎漫画』は分類的に「絵手本」というものに属していて、いわゆる絵師の教科書のようなものなのです。
実際、北斎は『北斎漫画』を出版した頃、200人近い弟子を抱えていました。
その弟子たちに1人1人教えていたら時間がかかってしまうので、お手本となる『北斎漫画』を生み出したと言われています。

「この絵のように描いてみよ!」と言ったか言わずか、このように北斎の絵を摸写し学んだ弟子たちは、のちの葛飾派の絵師となってゆくのです。

では、ただ今展示している作品を見てみましょう。
展示室の最初に展示されているのは「魚籃観世音」になります。
見開きを縦に使い大きく描かれた本作は、流れゆく大きな鯉が「動」を、穏やかな笑みの観音様が「静」を表現しています。
大胆かつ躍動的な本作は、信仰心の厚い北斎らしい作品と言えます。


ところでこの観音様、実は以前にもブログの中でご紹介しています。
昨年の展覧会「アッと驚く!読本挿絵の世界」で、読本『そののゆき』の中に同じように鯉の背にたたずむ魚籃観世音の図絵がありました。
(ブログに載せていますので、よかったらご覧ください)
両者は構図こそ違いますが、描写がよく似ています。
北斎は絵を描くと共に、資料をたくさん揃えていたと言われていることから、この作品も色々と調べ、何度も描いたのだと思われます。

『北斎漫画』のデッサンは、色々なところで似たような描写を見ることができます。
北斎の物事を描く基層となった大作と言えるでしょう。

カテゴリー:学芸員のつぶやき