学芸員のつぶやき「馬と大原女」 | 信州小布施 北斎館

学芸員のつぶやき「馬と大原女」2019年4月20日

こんにちは、学芸員のWです。
小布施も段々と暖かくなり、春の訪れを感じる今日この頃です。

本日紹介するのは、「馬と大原女(おはらめ)」。北斎の門弟、蹄斎北馬(ていさいほくば)の作品です。
北馬は江戸の貧しい御家人の家に生まれ、得意の絵で家計を支えようと北斎に弟子入りしました。
読本や狂歌本の挿絵、肉筆画など、多くの作品を生み出し、特に美人画で人気を博したと言われています。



桜の木につながれた馬と、その傍らで薪の上に乗り、桜の花枝を折ろうとしている大原女の姿が描かれています。
のどかな春の日の空気が感じられる作品です。
ちなみに、大原女とは、平安時代以降、京の中心街を行商して歩いた、京都左京区大原の女性たちの総称です。
薪や炭、木工品を頭に載せて運ぶ姿は京都の春の風物詩としても有名で、現在も毎年4月下旬から5月上旬には「大原女まつり」が開催されています。
今年はちょうど今日から始まるそうですよ!

もう初夏の気配がしている地域もあるとのことですが、こちらではまだまだ桜をお楽しみいただけます。
お住まいの地域で桜の見頃を逃してしまった方、もっとお花見を楽しみたいという方、ぜひぜひ小布施にお越しください!

カテゴリー:学芸員のつぶやき

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