北斎はクイック・アイの持ち主だった? | 小布施 北斎館

北斎はクイック・アイの持ち主だった?2025年11月14日

 高速で飛んでくるボールの向きを瞬時に捉え、打ち返す野球選手。コート上で跳ね返るボールに即座に対応するテニスプレーヤー。トップアスリートといわれるスポーツ選手の中には、物体の動きを捉えるクイック・アイという能力をもつ人が多いといいます。近年、北斎も高度なクイック・アイの持ち主であり、動く物体の一瞬を切り取るように観察できたのではないかといわれています。

『富嶽百景』二篇 海上の不二


 荒れ狂う大波。勢いよく舞い上がる波しぶき。波間を飛んでいく千鳥の群れ。「海上の不二」は、波が見せる一瞬の表情を捉える北斎の鋭い「目」に、豊かな想像力が加わった作品です。

『新編水滸画伝』巻五十四 時遷 火を放ち 翠雲楼を焼く



 こちらは、敵軍の攻撃を受け、建物から勢いよく吹き出した炎が燃え広がる場面が描かれています。画面右から伸びるような炎から、手前で弓矢を構える兵士たちの背中を押すように追い風が吹いていることが感じられます。


『釈迦御一代記図絵』巻ノ四 佛威魔軍を懲らしめる圖


 最後は、釈迦の力によって魔軍が懲らしめられている様子を描いた一枚です。あえて何も描かず白抜きにすることで、強い光を表現しています。光の下で懲らしめられている魔物たちの表情にも、ぜひご注目ください。

 まるでカメラのシャッターを切ったかのように一瞬を切り取る北斎の目。それは、想像力豊かに物事を見通す目でもありました。ぜひ、北斎の作品をじっくりご覧になり「なんという目だ!」と感じていただければと思います。


なんという目だ! ―北斎にはこう見える―
What an Eye!:The World as Hokusai Saw It

▼会期:2025年10月11日(土)~12月7日(日)
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,200円、大学生・⾼校⽣500円、小中学生300円、小学生未満 無料
▼休館日:会期中無休
※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。
※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。


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