幕末を彩った歌川派 3人の絵師 | 小布施 北斎館

幕末を彩った歌川派 3人の絵師2025年8月27日

 北斎館では特別展「知られざる秀逸コレクション 東京・足立区立郷土博物館所蔵浮世絵名品展」を開催しています。8月末までは、第3期「歌川派の全盛」をテーマに、幕末期の浮世絵界を象徴する歌川派の作品をご紹介しています。

 歌川派には、その全盛期を代表する三人の絵師がいます。その一人が、三代豊国です。膨大な作画量と圧倒的な人気を誇り、歌川派を牽引しました。

三代歌川豊国「隅田乃蛍狩」


 こちらは、蛍の飛び交う隅田川のほとりで納涼を楽しむ人々が生き生きと描かれています。涼し気な浴衣姿の人々の顔は、特徴的に描かれており、当時人気の歌舞伎役者の顔の似顔であることがわかります。

 二人目は国芳です。国芳は大胆な発想とユニークな視点で、強い個性を発揮した絵師です。

歌川国芳「竹沢藤次 独楽の化物」


 画面左にぬっと現れる不気味な顔。極端な陰影法を用いて描かれており、西洋の画法を積極的に学んでいた国芳の奇想が発揮されています。背景には、破れた提灯、仁王像が倒れる墓場、その中で羽子板の上で独楽を回す男……。なんともシュールな一場面ですが、独楽の名人・竹沢藤次による曲独楽の見世物の様子を描いています。

 
 最後に、三人目は歌川広重です。名所江戸百景は、風景画の名手である広重の晩年を代表するシリーズです。その中でも「亀戸梅屋舗」は、フィンセント・ファン・ゴッホが模写したことでも知られる一図です。

歌川広重「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」


 亀戸にあった屋敷の梅園の様子が大胆な構図で描かれています。緑色の地面や赤色で表現された空から、春の空気が伝わってきます。

 
 今回の展示では、幕末を彩った歌川派の名品たちをご覧いただくことができます。個性豊かな作品の数々を、この機会にぜひお楽しみください。



「知られざる秀逸コレクション 東京・足立区立郷土博物館所蔵浮世絵名品展」
▼会期:2025年5月24日(土)~2025年6月22日(日)まで
▼開館時間:午前9時~午後5時(ご入館は午後4時30分まで)
▼入館料:大人1,500円、大学生 高校生700円、小中学生500円、小学生未満 無料
▼休館日:会期中無休
※臨時休館がある場合は別途ご案内をいたします。何卒ご了承くださいませ。

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